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ネパールでの青年海外協力隊員としての活動

私の活動について その一

ナマステ!AgriterのライターをしていますJICAボランティアネパール派遣の中村です。前回の投稿では緑の革命というちょっと難しい切り口から入ってしまいましたが、今回は青年海外協力隊員らしく、今の活動でやっていることについてお話したいと思います。

 

顔が見えない生産の現状

今、ネパールでは化学農薬・化学肥料の使いすぎによる健康被害を懸念して、首都カトマンズの消費者を中心に有機野菜や減農薬野菜への関心が高まっているが、日本のような有機野菜と化学肥料・農薬を使用して栽培する慣行農法で作られた野菜の差別化が上手くいっていない。例えば、1kgで50ルピー※のトマトでは、有機農法と慣行農法での価格差が1~2ルピーしかないのが現状である。

※1ルピー=約1円(現在の為替)

青果市場の様子               ゴミ袋の様な大きい袋に詰め込んで、kg単位での量り売りが基本。 出荷時に農家の名前や生産履歴なども全く無いので、誰がどのように作った野菜なのか分からない。こういう状況では有機野菜の普及はまだまだ先の話である。

 

農薬や有機野菜に対して理解をしてもらうために

私の配属先である農業開発事務所(District Agriculture Development Office)ではIPM(Integrated Pesticide Management:総合的病害虫管理)と呼ばれる減農薬手法の研修を1回18週に渡って行っているのだが、上記に挙げた価格差がネックになり普及が思うように進んでおらず、研修を修了したはいいが結局は慣行農法に戻ってしまうケースが見られる。

IPM研修の様子

 

現在、メインのフィールドとしているパンチカル市(首都カトマンズから東に40km)では、以前から農薬の使用が多いという評判は聞いていたものの、今年に入り残留農薬超過の野菜が何点も検出されるという状態が続いた。

私自身が農薬に対しての知識があったため、配属先と相談の上でメインの活動にすることを決めて、現在は1つの女性農業グループに対して実施しているIPM研修を見ながら、少しずつ補足を入れている。

現在、私の方から研修内容に補足しているところは、コンパニオンプランツとよばれる「おとり作物」の導入や簡単に作成できるボカシ肥料を教えている。

コンパニオンプランツの指導を行っている様子

 

ぼかし肥料の作成を行っている様子
雑草・牛糞・土・酒粕など村にある材料を使い、お金をかけずに作成することが可能である。

せっかく受けた研修を継続してもらうモチベーションにしてもらうために、今後の活動内容は、IPM研修終了後から始まる夏野菜の栽培に向けての病害虫管理のフォローや、オーガニック野菜としての高付加価値をつけた野菜流通の基盤を作りたいと考えている。

 

次回はもう一つ行っている活動についてお話したいと思います!お楽しみに。

Gawrav by
山形県出身。 7年間種苗会社で営業として勤務し、 2018年3月までの任期で青年海外協力隊ネパール隊員として、減農薬農法の普及に向け活動中。 なお、名前は筆者のネパール名で、Prideという意味 個人ブログ「びすたーらい、びすたーらい」→http://namura.hatenablog.com/